’99筑波ナイター9時間耐久レース 観戦レポート 8/14〜8/15 by なたね


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『準備編』

去年のでっかいトロフィーを返しに行かなくちゃならない。
今年は出ないから、筑波のスタート時間までに行けばいいかな? なんてのんびりかまえていた。
そうしたら8月も10日を過ぎてから主催のACCSさんから
「GTRも一緒に持って来てもらえますか?余興でビクトリーランをやって欲しいので」
ってな連絡を受けた。

「うわ〜い。ビクトリーランだって。やるやる。」と喜んだのはうちのオーナー兼ドライバーの中塚。いきなり電話にピッポッパ。

一体どこに掛けているのかと思いきや。「むっふっふ。取ったもんね。」とにんまりこ。

なんと、筑波の練習走行の予約を取ってしまったのだ。

「あさって練習。ぼく、休み。」ってなことでよっぽど、ビクトりーランっていうのが嬉しかったらしい。

第二、第三ドライバーの二人に早速連絡。二人とも口を揃えて「なんすかぁ?

そのビクトリーランってのは?」そりゃそうだ。

今まで昨年優勝したとこは、ちゃんとその次の年にも出てるんだから。。。

 

さてさて、そのビクトリーランに備えて、まずタイヤを交換しなくてはならない。

なんてったって、去年9時間走ったあと、なんにもやってない。

(整備もやってない)

シカシとにかく筑波の夏は暑い。
午後のさんさん照りの中で、まずはタイヤをはずそうと クロスレンチで力んだら、あらら??「取れない」

そうだ、去年レース中、 インパクトレンチで思いっきり締めたんだ。
見ているとみるまに中塚の顔がゆでたこのように真っ赤になったと思ったら、 今度は真っ青。

「ど、どうしたんですか?」
「さ、さ、さんけつ(酸欠 ) 。ぱふぱふ〜」ってなことでいきなりダウン。
う〜む、さすがに
50のじじいには、この暑さ、ちょっと厳しかったかあ。

良かった、今年は出ないで。 30分の走行を3回取っているのだが、この調子ではステアリングを握ったまま、 御昇天しかねない。なんてったって、 GTR の中の温度は60度以上にあがるのだ。「あ〜、もう、無理しないでしばらく休んでください。

と、頭らかじゃばじゃば水を掛ける。 ほんとはこれ、GTR用に持って来たんだけど。。。

命の水のおかげで中塚復帰。「ようし、走るぞ」と、無事にタイヤもおニューに替えてまずは、軽くならし。コース上には、9耐に出るチームが一杯走ってる。セブンにランエボ、シビックETC。みんな頑張レ〜。

お、知合いに会った。「今年もこれ(GTR)出るんですか?」「ううん、出ないの、今日は練習。」「え!それって勝ち逃げ?」

会う人、会う人、「え?出ないんですか?」「デイフエンデイングチャンピオンなのに?」

「なんで出ないんですか?」ときたもんだ。

まあ、そのお、諸般の事情がありまして、ってな感じで、ちょっと心苦しかったです。はい。

2走行目に入る頃、第二ドライバーの輿水さん発見。サーキットサービスに来ているみたい。体力をかなり消耗した中塚は、これ幸いとばかりに「輿水さん、乗んない?」若い彼は「え?いいんですか?ほいほい。」とばかりにヘルメットを装着。ぶおーんと元気良くコースに飛び出していった。

軽〜く流しで走って5秒台。ランエボの知合いが「相変わらず速いですね〜、なんかやってんじゃないんですか?」「やってない、やってない。なんにもやってないですよ。そういうおたくはどう?」「いや〜、ほんとは今日日帰りのはずだったんですけど、なんか泊になるみたいで」と涙がちょちょぎれている。

ってな訳で、無事に車を壊しもせず練習走行は終った〜。よかった良かった。

『当日編』

朝6時、雨の音で目が醒めた。うっわ〜、どしゃぶり。可哀想に、筑波は今頃、東プロかあ。良かった、今年は出なくって、と布団に潜り込む。次に目が醒めたのは10時過ぎ。あっれ〜?まだ土砂ぶり。東京湾の花火大会も中止かあ。さあって、会社に行ってトロフィー車に積むか。と、家から出たとたんまさに「ばけつをひっくり返したような大雨」

「うわっ。なんだこりゃ?」車に乗り込む数秒間にもうずブ濡れ。

会社の駐車場でとりあえず荷物を積み込む。絶対雨だとわかっていても、「とりあえず」バーベキューセットもちゃんとのっけた。

だって、夢だったんだもん、筑波の9耐見ながらバーベキュー食べるの。

 

高速に乗ったとたん、「どっへ〜。」ワイパー動かしてもなんにも見えない。

まるで洗車機の中みたい。これって今ごろ筑波はどうなってんでしょうか?」

と心配しつつ、着いたら案の定、事務局がごっちゃごちゃになっていた。

タイスケが遅れに遅れて、しかも本日のアトラクションが全部中止になったらしい。

花火もなし、太鼓も盆踊りもない。「走る?走るよね!」事務局長がいきなり言った。

「アトラクションないからやってよ。ただし遅れてるから「暗くなってからの10分間ね」と、当初の予定の6時から20分間ってのは全く無視で、どうやら7時過ぎにちょろっと走るだけのビクトリーランらしい。

 

本当は3人のドライバーが全員走りたかったのだけど、この天気じゃしょうがない。

中塚だけが走ることに決定。走らせてもらえるだけ恩の字だい。と、いうことでそれまでゆっくりレース観戦することになった。おりしもコース上では9耐の予選がはじまるとこ。あ〜あ、雨だよ。

エントリーリストを見ると総数27台。今年は予選落ちもあるくらい台数が集まったって聞いたけど、去年とあんまり変わっていなかった。クラス1はほとんどシビックで、あとはAE111が2台、クラス2はセブンにインテR、カーグラチームのS2000ってのまでいる。ランエボとインプレッサが3台ずつ、(こりゃ、三菱対スバルってな感じでWRCみたい)おや?インプレッサってのは、去年ジェミニにで出ていたナビチームじゃないの?

え?うっそ、去年のうちの2番のゼッケンをつけてる。許せん!!あれ?もう一台のインプレッサに安斎さん(一昨年のうちのドライバーさん)が出てる。お〜、がんばれ!

 

ってななかで予選の結果はポールはやっぱり4駆の強みでランエボでした。でも、なんと2番手にナビチームのインプレッサが上がっている。げげげ、さすがプロの清水さんが

乗っているだけあるなあ。などと感心したりして。

やっぱり応援するなら、一緒に戦って表彰台に上った1番のインテRと、メッカの2台のシビックだよな〜。

あとは安斎さんのとこのインプレッサと、前にうちのお手伝いに来てくれたメカニックのいるランエボだろうな。と応援するチームを決めておく。

 

だんだん、暗くなってきた。最後のP−FRが終わった。さあ、いよいよGTRを持ってこようっと。あ、ついでにトロフィーも一時、事務局に返してっと。

 

あちこちに照明がつきだした。やっぱりこのざわざわする時間っていいなあ。この時間帯はオフシャルの休憩時間帯なので、計時もコースもパドックも、みんなゆっくりくつろいでいる。もちろん、GTRが走る時もコース員は誰もいない。

 

「ポスト員がいないから、ぜーーったいスピンしないでよね。」とこれは事務局長。

「ぜったい、ぜったい、ぜーーったいだよ。」はいはい。デモランでどっかに突っ込んだらそれこそ、いい笑いもんだ〜。

 

2番のゼッケンをつけたGTRがパドックに入ると回り中の人達が一斉に見る。

「なんだ?なんだ?この車も飛び入りか〜?」「なんでこれがここにいるの?」「どうして??」そうだよなあ。不思議だろうなあ。

 

7時。キャビンタワーの下でGTRが待機。良く考えたら、これって完全占有走行だあ〜。

すっご〜い。コースオープンのグリーンが出た。さあ、行くぞ〜。

 

一台だけの排気音が筑波に響く。おお、かっこいい。

 

プオーンという音と共にGTRが最終コーナーから駆け上がってくる。よしよし、その調子で10分、がんばって走ってちょうだい。

「あのお、この車の資料ってないんですかあ?」と3階の管制から声をかけられた。

「え?」「ですから、アナウンサーさんがなにか放送したいんですけど、そのお、なんにも来てないんですが」

 

ありゃりゃ、しょうがない。3階に行くとアナウンサーの荻原直子さん(彼女はかつて

フォーミュラトヨタでレースに出ていた、れっきとしたレーサーです。)

が「はい、自分で言えば?」といきなりマイクをつきつける。「げげげっ。」自慢じゃないがわたしは小学校の学芸会で司会を失敗していらい極度のマイク恐怖症なのじゃ。(^^;)

 

「か、かんべんして、それだけは」と涙ながらに辞退して、結局「OTXGTRの由来」をちゃんと放送したもらった。あ〜、びっくりした。(皆さん、知ってる?うちの車ってば、車体番号がBNR00001なのよ。要するに32の一号車)

 

 

タワーから降りてくると、まだ走ってる。どうやら10分以上走らせてくれるみたいだ。

ピットロードで残りの周回を重ねていくのを見ていたら、なんだかメリーゴーランドのように見えてきた。夏の夜のきらびやかな遊園地みたいな、そんなかんじ

 

チェッカーが出た。GTRがパッシングしながらタワー下を走り去る。終わった〜。

「終わりじゃないよ〜、まだこれからトロフィー返還があるから、帰らないでね〜」

と、これまた事務局長。

さあ、ビール飲むぞ。あと2人のドライバーもわいわいと、やってきてくれた。

「いや〜、気持ちよかったでしょう。」「うん!」「来年もがんばりましょうね(?)」ってなことでyokohamaさんのタイヤサービスから差し入れしてもらったビールでかんぱい!おいしかった。

 

トロフィー返還のセレモニーも無事に終わり可愛いレプリカと交換してもらう。

 

けど..

「げ?なんじゃ?こりゃ?」「すっげー、ちっちゃい」「これ一個だけ?3人分くれるんじゃないの??」ってな訳で、ちゃんちゃん。とっても小さいレプリカだった。

 

PS:

私たちは12時半まで見てました。

残念ながら応援していた1番のインテRは

早々にリタイヤ。安斎さんのとこは調子が

悪そうでピットインの繰り返し。

3台のランエボはすべて不調でピットで長々と

止まってました。この段階では2番のインプレッサ

がダントツトップだったのですが

さて、結果の方は

1 ナビチームのインプレッサ

2 カーグラチームのS2000

3 これまたインプレッサ

ということで、なんだか雑誌やさん特集になってしまったようで